手洗いのあとの濡れた手のように、手汗をかいてしまうことでお悩みの方は少なくありません。

ここまで手汗をかいてしまうと、日常生活に支障をきたしたり、恥ずかしい思いをしたりすることもしばしば。

では大量の手汗は、いったい「何が原因」で、どのようにして「改善できる」のでしょうか?

今回は手汗の原因からその有効な予防法・治療法について深掘りしていきたいと思います。

多量の手汗をかく原因は?

多量の手汗をかく症状(手掌多汗症)は、大きく下記の3つのパターンに分けられます。

  1. 生まれ持っての体質や幼少期・思春期前後から起こる、「原発性多汗症」
  2. 後天的な疾患や薬の副作用から起こる、「続発性多汗症」
  3. 極度の緊迫感やそのストレスから起こる、「緊張性多汗症」

原発性・緊張性の場合、「交感神経の過活動」が要因となっているケースがほとんどです。

この交感神経は緊張状態の時にはたらくものなので、メンタル面にも密接に関わっています。

また続発性多汗症の原因はさまざまです。

例えば妊娠や更年期障害といった女性特有なものや、パーキンソン病や脳梗塞など深刻な病気からくるものまであります。

治療のために服用している薬が原因となっている場合もありますので、疑わしいと感じた場合は早急に医師や薬剤師に相談してみるのが良いですね。

手汗の治療方法は?「医師の診療や投薬を受ける」

ここでは医師の診療や処方薬を用いる方法を二つご紹介いたします。

自律訓練法(心身療法)

手掌多汗症は、原発性・続発性ともに心が緊張すると症状が悪化する傾向があります。

それを克服し、心身をリラックスさせる目的の治療・カウンセリングが「自律訓練法」です。

自律訓練法はまず医師やカウンセラーからやり方の指導を受け、その後は自宅でセルフ療法としておこなうこともできます。

ちなみにこの訓練法は、1932年にドイツのシュルツ医師(精神科医)が提唱しているものです。

具体的には下記のような方法となります。

  1. 自分に暗示をかける(「手足が重い」「手足が温かくなってきた」など)
  2. 筋肉をコントロールし、意識的に体をリラックスさせる

ただし自律訓練法は、根本的な病気の治癒をめざすものではありません。症状を軽減したり、急な発汗にもあわてずに対処したりすることができるようにすることをめざすものだとお考えください。

心身療法では、このほかに精神安定剤を処方して緊張を緩和させ、発汗を抑える治療をおこなうこともあります。

薬による療法

大量の汗を出す原因には、アセチルコリン(神経伝達物質の一種)が関わっています。その放出を抑制するのが「神経遮断薬」です。

神経遮断薬は発汗の抑制効果は高いのですが、副作用(口の渇き、目のかすみ、便秘など)がありますのでご注意ください。

他には「ボツリヌス菌注射」という方法があります。

これは汗が多い場所だけをピンポイントに狙って、アセチルコリンを抑える有効成分(ボツリヌス菌が生成する天然タンパク質)を注入するという方法です。

副作用はまれに注射後の腫れ・痛み・赤み・別の部位の多汗などを伴う場合がありますが、ほとんどが一時的なものですぐにひきます。神経遮断薬よりは副作用の心配が少ないと言われています。

また持続力は1回の注射で約半年ほどですが、保険適用外のため、治療費が高額になることが欠点です。

手汗の予防・改善方法は?「手汗専用の制汗剤やクリームを使う」

このように医療機関の治療・通院となるとかなりの時間や費用を要します。

病院に行くほどではないと言う方であれば、まずは手汗専用の制汗剤やクリームを試してみてもいいかもしれません。

気軽に使えますので、日頃からの「手汗のケア」にも適しています。

前述の医療機関に頼る治療法は重度の方向きですが、そこまで深刻ではない方にはこちらの方法をおすすめします。

どんな成分が効果があるの?

手汗には汗腺を塞ぐはたらきのある塩化アルミニウムや、クロルヒドロキシアルミニウムを配合した制汗剤やクリームが効果的です。

クロルヒドロキシアルミニウムは塩化アルミニウムに比べて即効性や効き目は弱いのですが、皮膚への刺激が少ないという利点があります。敏感肌なかたにおすすめです。

つけ方のコツとしては、清潔かつ乾いた手のひらにつけることが重要ポイントとなります。

汚れた手につけても、脂や雑菌が邪魔して有効成分がしっかりと行き渡りません。手洗いで清潔にしたあと、水分をしっかり拭って乾かしてから塗ってくださいね。

また、日中は汗で流れ落ちてしまうこともあるので、毎晩の就寝前にも塗ることをおすすめします。

手汗が止まらない…

悩んでいた手汗からやっと解放された!